好きなんだよね、運転してるときの風景が。フロントガラス越しの雪道って、冬の間は長い時間見てるでしょ。だから雪道の写真見ると、冬のことすごく思い出すし。吹雪いてる音とか、タイヤが新しい雪を踏みしめる感触とか、サッと通り過ぎていく看板とか、そこに雪が積もってる感じとか、ヒーターの温かさとか、いっぱい思い出すんだよね。
一枚だけスノーボードのトラックの写真があって。これはクルマじゃないけどね。ちょうどバックカントリーから抜けてくるルートなんだけど、平らなところでこのトラックに乗らないと出てこれないようなスポット。それまでみんな自由に滑ってるのに、ここだけは全員同じ所を滑ってるの。それって道だな～って思ったことがあって、混ぜてみた。
今回の写真も一枚一枚は何でもない風景なんだよね。特にこの風景どうだ！とか、このジャンプ見てくれ！みたいなことじゃないし。一点一点に強いメッセージがある写真じゃなくて。ホント、iPhoneでパッと撮ったような写真。なんだけど、それが何枚か集まってくると急に意味を持ち始めるっていうか、全体を見たときにひとつのストーリーが浮かび上がってくる。ギャラリーだと、そういう表現ができるのがおもしろいなと思ってね。
見てくれる人も、冬に移動してる感じを思い出したりしながら、あるある～冬のこの感じね～みたいなことに共感してもらえたりするのかなって思って。道路ばっかり撮ってるシリーズの中から4枚を選んでみた。
